ブランドをフリーズさせない。
製品の信頼がブランド醸成の基
北海道の新雪を薄くまとったW123ステーションワゴン、長女の生まれた年に生産されたドイツ本国仕様、日本に運ばれて車体には違和感のある後付けクーラーなどを装備させられ、湿度の高い東京でゴーストップを繰り返し、首都高霞が関でエンスト、国会議事堂前でエンスト…この辺りにくると機嫌がすこぶる悪くなる…灼熱盛夏の九十九里で塩水潮風に吹かれ、重たい新潟津南の雪をかき分けながら、気がつけば20万キロ強を走破して本国から走行証明バッジ、認定証を授与されています。
エンジンが回らないたびに、何度も、何度も工場長にガレージまで往診してもらい(家と工場が近所だから)コツコツとエンジン、機関、足回りをメンテし続け(金喰い虫)ついには1日1,000キロ超えの盛夏の日本での高速ドライブを安全に楽々とこなしてくれまでに仕上がりました。
そうなんです、このクルマは朽ちない、様々なパーツを交換し、様々な油を換え続け、6本のプラグを磨きながら、絶えずエンジンを回してオイルを循環させていれば、その走行性能は衰えることを知りません。
名古屋の親戚に会いに走った時、古い車体を眺めつつ、名古屋弁のいとこが「腐ってもベンツだやな」とあきれ顔で漏らしていました。
「最善か無か」これこそスリーポインテッドスターを飾るブランドを維持し続ける源泉です。

本当に上質なプロダクツは、驚くほど永くユーザーに愛用されながら信頼を高めていきます。
これがブランドとして成長する基本要件だと身を以て感じています。
「ブランドをフリーズさせない」今、私は「上質なブランド」に関心の低い若年層との心地よいコミュニケーションについて考えています。
以下のPVもその答えのひとつです。
【教科書作品】
巨大ブランドが現代の若年層に静かにアプローチするバイブルのようなショートフィルム。
Killian Martin、スケートボードカルチャーを、現代の若者が内包する様々なパワーを、このメルセデスがリスペクト。
完璧なブランド啓蒙PV、アグレッシブにクリエイティブしています。
スマート、スピード、ストライク!